著/ 式場隆三郎
刊/ 建設社
1934年初版
藍型染布装が息を呑む美しさ。
向日庵の書籍のようでもある。
700頁超の大著。図版写真多数。
陶芸家・画家・デザイナーと多数の顔をもつ、
バーナード・リーチ。
ロンドンの美術学校に通っている時に
高村光太郎と知り合い、
それからどんどん日本にはまっていく。
1954年には大分県日田市の
小鹿田にも訪れている。
リーチはピッチャーの継ぎ手のデザインを
教えたといわれ、
その技法は一子相伝で引き継がれている。
今でこそ飛び鉋の模様で知られる小鹿田焼きも、
リーチが著書に記したために
多くの人に知られるようになったのである。
リーチによって描かれた小鹿田の皿山の風景は、
湯布院の旅館「無量塔」で見ることができる。
陶芸。手仕事。東洋と西洋。
同志であり生涯の友、柳宗悦。
暮らしの中にある生活道具に宿る「用の美」を見出す
民藝運動のこと。
本書はリーチと親交もあり、精神科医の傍ら、
芸術家の研究や文筆そして民藝運動など
多彩に活動をした文化人である
式場隆三郎によって語られている。
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とても大事にしてくれそうな人に渡りました。
次に出会うのはいつだろうか。